Lispの括弧について

本日のまとめ:Lispコード内のあの大量の括弧は、「エディタに対する、可視化されたインデント指示」である。だから、熟練したPythonistaやHaskellerが無意識の内にインデント/デデントするように、熟練したLisperは無意識の内に括弧を書き、本人はインデントしか見ない。


http://d.hatena.ne.jp/ranekov/20100622/1277135746 の続き。
上の記事は要約すると、以下のような事を言っている。

  • 熟練したLisperはたくさんある括弧を意識していない。たくさんある括弧を意識するのは複雑なマクロ書く時ぐらい。
  • 「S式の内部表現」こそが最も重要!しかしテキストファイル(として書かれるソースファイル)ではそれを直に扱えないので、「S式」として文字列化せざるをえない。「Lispは括弧が嫌」とかいう人は「S式の内部表現」が見えておらず、表面上の「S式」しか見ていない(そもそもLisp以外の言語では「ソースコードの内部表現」にさわれるものはほぼ無い)。


上記の話の前者について、「括弧を意識してないなら、別にsrfi-49( http://www.chino-js.com/ja/tech/srfi/srfi-49/srfi-49.html )のような括弧無しの記法にしてもいい筈なのに、ほとんど使われてないのはどういう事か」という反論ができるが、これに対する理由が冒頭の「本日のまとめ」である。